投稿者:斉藤正人
2013年4月11日‐14日、パシフィコ横浜にて開催された第72回日本医学放射線学会に参加致しましたのでご報告させて頂きます。
お恥ずかしながら、JRC春の総会への参加は自身初めてで、規模の大きさには驚きました。多岐にわたる口演やシンポジウムの中でどれを選択して聴講しようか考え、IVRに関わらず、最近のトレンドや臨床や研究に役立ちそうなイノベーションありそうなものがあればと思い選択して参加してきました。
最も印象深かったのは癌細胞を可視化する特異的生体イメージング、またこれら治療へ応用したPhotoimmunotherapyという癌細胞特異的治療のトピックスです。残念なことに最後の方しかきけず詳細な機構は聞けませんでしたがインパクト大した。このほかCTは320列多列器を用いたArea-detector CTでのperfusion CTの応用や、被曝低減に寄与する逐次近似法など、MRではDual RF transmissionによる磁場均一化や、7T-MRIの脳神経領域での応用などが印象的でした。7T-MRIによる酸素摂取率といった機能画像などへの応用も興味深く拝見いたしました。核医学の方面ではランチョンでPET/MRIの講演を聞いてきました。コントラスト分解能に優れたMRにPETの機能画像を加え一度に検査施行できるようですが、機器が長いのも印象的でした。
さてIVRに関しては、EBMの話題、ステントはSFA用の薬剤溶出性ステントの報告、外傷IVRの教育講演など聴講して参りました。骨盤部外傷での両側内腸骨動脈塞栓などは自身少し考えが変わりました。また救急時1本10分の血管塞栓を目的としたいと思います。
自身の口演は膵US・CTのセッションで、正直、研究内容を十分に伝えるのには時間が足りない印象でしたが無事終えることができました。空間分解能・時間分解能に優れたUSは、膵癌の微小浸潤などの診断に必要不可欠であると思いますが、より客観的にこの有用性を示せるような研究を考えたいと思います。最後に本研究・学会の発表へいろいろと御指導くださいました先生方に深く御礼申し上げます。