投稿者:廣川直樹
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4/11の15:10からのIVR“出血”のセッションです。 気管支動脈塞栓、膵頭十二指腸動脈アーケド周辺の塞栓、後腹膜出血塞栓を勉強させていただきました。 これらの演題を通じて感じたことは、いずれも技術的成功が高いのに対して、臨床的成功率がそれほど高くないということでした。 その理由として、凝固系の異常などが多変量解析で出ていました。 非常に得心できる結果ですが、それだけではない、個々の病態の複雑さもあるのではと日々の診療から推察しています。 IVR医は手技だけではなく、前後の病態を把握し主体的に積極的に診療にかかわったりFollowしたり、それが不可能な場合は、患者を管理している医師、看護師などのスタッフと親密にかかわることが重要だと改めて感じました。
ところでM大学のY先生も会場で質問していましたが、
「後腹膜出血の原因の一つが増大する血腫による血管の破たん だというのは得心しがたい。そうだとするとかえってドレナージをした方がいいのでは?」
とありました。質問者の意図はタンポナーデ効果を狙ってドレナージは禁忌と考えた方がいいのでは? ということだと思います。回答はうやむやでしたが、そういう原因も過去の報告にあるとのことでした。 そういうこともあるのでしょうか? 万が一そういう症例にあったとしても、私にはドレナージすることはできない気がします…。
今回は私事で、こちらには長居できないのが残念ですが、全国のIVR医の志を少しでも感じることができてよかったです。
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