札幌医科大学放射線治療科の眞船です。教室説明会のポスターを手掛けている人です。医者です。学生さんとは、実習の国試対策講義でお会いすることがあるかもしれません。時々「先生は一体何者なんですか」と聞かれます。とてもデカルト的な質問で、稚拙な我をどう述べたら良いか分かりません。
毎年御好評頂いているポスターですが、講座の方に時折問い合わせが来るようで、今年からは創作過程も含めて広報活動していくことになりました。今後もよろしくお願い致します。
さて、今年のポスターはちょいとマニアックな内容になっています。
1975年の元祖サメ映画「ジョーズ」にインスパイアされていますが、注目すべきはこのギザギザの顎(歯)の部分です。これ、大学のある場所で実際に撮影されたものなのですが、皆さんは一体何の部分か分かりますか。
正解はこちらです。
おっ?
おお?
ででーん!
札幌医科大学のブルー・シャークこと、Elekta社製の高精度放射線治療装置 『Synergy (シナジー) 』です。地下1階の第1放射線治療室という場所でお目にかかることができます。
サメの歯型に見える箇所の構造について、Elekta社の公式サイトの Image Bank が参考になりますので画像を引用します。
撮影用に用意された照射野
また、前述の写真のように内部から可視光線も発することができ、患者さんの身体に照射範囲を映し出すことで、治療部位の確認や精度の向上に寄与します。
ポスターをご覧になり、なぜジョーズなんだろう?と初めは疑問に思ったかもしれません。放射線治療装置には、鉛でできた大きな顎(jaws)があるということを知って頂けたら嬉しく思います。